「邪気」を考える 

邪気とは所謂身体にとって「邪気」なわけで、 
そのために不快感や不都合をもたらします。 

鍼をして、身体からその邪気が抜けだす時、 
ピリピリ感や、冷感、風の吹き出し等々様々な様相を呈します。 

それは、邪気が溜まる性質によるものだと思います。 

しかし、邪気は邪のみなのでしょうか? 

邪気を考えるとき、私は「風の谷のナウシカ」の腐界の森のイメージが広がります。 

腐界の森の地下では、浄化された世界が広がっています。 

生命には、浄化作用があります。 

様々な要因でからだに発生した毒は当然排泄されて行きますが、 
経絡上に溜まった邪気は経穴を通じて出てゆくのだと思います。 

浄化は毒や体力との力関係に由来しますが、 
邪気が出ると言う事は、浄化が行われていると言う事につながる出来事でもあります。 

治療の場合、邪を邪の側のみで診ない視点が大切だと思います。